18

フレドリック視点

「ダーリン!」

ポーラに抱きしめられると、落ち着かない心が少しだけ和らいだ。

それでも、マチルダをかばったことが間違いだったような気がしてならない。

理屈では分かっている。

家族の心ない言葉を止めたのは正しいことだった。

それなのに、どうしても胸の中に違和感が残っていた。

「どうしたの? 今日はずいぶん静かね、ダーリン」

私はポーラを見た。

彼女は首に回していた腕を外し、胸の前で組む。

不思議そうな顔だった。

「分かったわ。マチルダとのあの一件が原因ね。何があったの?」

ポーラは眉を上げた。

「まさか彼女に恋でもしたんじゃないでしょうね?」

「ポーラ」

私は低く言った。

「前にも言っただろう? こういうことで冗談を言うなって。そもそも、この結婚を進めろと言ったのは君だ」

苛立ちが込み上げる。

「もういい。今夜は来るべきじゃなかった。帰る」

私は立ち上がった。

このまま会社へ行き、朝までオフィスに閉じこもっていた方がよほど気が楽だ。

「待ってよ!」

ポーラは慌てて私の手を引いた。

「そんなに怒らないで。あなた、本当に繊細なんだから」

唇を尖らせる彼女の表情に、私は思わ
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