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マチルダ視点

「ゴイルさんのご家族の方ですか?」

父の病室から看護師が出てきた。

私は思わず息をのんだ。病院のスタッフが突然現れる時は、たいてい良くない知らせが伴うものだからだ。

けれど、彼女の優しい笑顔を見て、今回はそうではないのだと思った。

少なくとも、そう信じようとした。

「娘です」

「それは良かったです。どうぞ中へ。ゴイルさんは意識を取り戻されました。それに、ずっとマチルダさんのことを呼んでいるんですよ」

その言葉に胸の重荷が一気に軽くなった。

私はすぐにベンチから立ち上がり、看護師の後について病室へ向かった。

「マチルダ、私の娘よ、どこだ? マチルダに会いたいんだ!」

少し先のドアの向こうから、父のかすれた声が聞こえてきた。

ドアが開くと、たくさんの医療機器に囲まれながら弱々しくベッドに横たわる中年男性の姿が見えた。

私の父だ。

部屋の隅で、父は必死に私の名前を呼び続けていた。

涙をこらえることはできなかった。

頬を伝って流れ落ちる涙で、私はますますみすぼらしい姿になっていた。

私は駆け寄り、父の手を強く握りしめた。

「お父さん!」

「マチルダ! どこにいたんだい、愛しい娘
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