フレドリック視点
ポーラの甘い吐息が部屋中に響き、俺の声と混ざり合っていた。
このベッドの上で起きたすべてを、壁だけが静かに見守っている。
会社から何件も着信が入っていたが、そんなものを気にしている余裕はなかった。俺は今、ポーラとの熱狂的な時間に夢中だったからだ。
溜まりに溜まったストレスや重圧を、ポーラと共に吐き出す。
それは間違いなく正しい選択だった。
彼女への抑えきれない情熱が、俺を完全に支配していた。
汗で濡れた身体は、互いがどれほど満たされているかを物語っている。
「愛してる」
俺はポーラの美しい瞳を見つめた。
彼女の指が優しく俺の頬をなぞり、いたずらっぽい笑みを浮かべる。
その表情を、俺はいつだって無視できない。
もし彼女と別れることになったら――
いや、それどころか、その顔がマチルダのものに置き換わったらどうなるだろう。
ぞっとした。
マチルダの額にキスをすることを想像しただけで気分が悪くなる。
彼女の髪の匂いですら、どこか不自然で落ち着かなかった。
くそっ。
気づけば頭の中に、ポーラではなくマチルダの顔が浮かんでいる。
「私も愛してるわ、ベイビー。何を考えているの?」