第58章

第58章

レオンはゆっくりと二人に近づいた。木の床に響く靴音が重く響いた。

「それが本当だったのか……」

彼は低い声で言った。

「本当に契約があったんだな」

カイオが近づこうとしたが、レオンは手を上げて制した。

「いいや」

声は乾いていた。

「何も言うな、カイオ。全部わかった」

彼は顔をイシスに向けた。

「そしてお前は……」

彼は言葉を切り、なんとか声を抑えようとした。

「俺にくれた愛の値段はいくらだった? なあ、イシス? 俺たちが過ごしたすべて……あれも契約の一部だったのか?」

「違うの、レオン、そうじゃない……」

彼女の声は惨めに震えた。

「もうそんなものはないって誓うわ! 私はあなたを本当に愛してるの」

レオンは短く、苦痛に満ちた笑いを漏らした。

「契約の愛……美しいな」

彼は髪に指を入れ、手の震えを隠せなかった。

「俺は馬鹿みたいに、運命がようやく俺に幸せになるチャンスをくれたと信じていたのに」

カイオが一歩前に出た。

「レオン、聞いてくれ。契約はもう意味がないんだ! 俺が燃やしたのは、彼女が本当に君を愛しているからだ。それを君に知って
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