マチルダ視点
フレドリックと私は、その知らせを受けてからほぼ一時間後に病院へ到着した。
大渋滞に巻き込まれ、一分一分が私の神経を削り取っていくようだった。父の容態について少しでも情報が欲しくてたまらなかった。けれどローザおばあ様からその後の連絡はなく、その沈黙が私の恐怖をさらに膨らませていた。
私は心の中で祈り続けた。
どうか神様、これ以上残酷な展開を私の物語に与えないでください――と。
「マチルダ……」
エレベーターの扉が開いた瞬間、最初に目に入ったのはローザおばあ様だった。
彼女の目は涙で腫れ上がっていた。
彼女は駆け寄ってきて、私を強く抱きしめた。
「何があったんですか、ローザおばあ様?」
私は彼女の肩越しに視線を向けた。
救急処置室の前には何人もの人が座り込み、皆うつむいていた。
その静けさ。
その重苦しい空気。
その姿勢。
それだけで分かった。
何か取り返しのつかないことが起きたのだと。
私は抱擁から身を離した。
「お願いです、ローザおばあ様。何があったんですか? 父はどうなったんですか?」
彼女の唇が震えた。
「お父様は……亡くなられたのよ、マチルダ。」
いつの間にかフレ