15

マチルダ視点

「彼女と一緒に買い物してきなさい。きっと一番似合う服を選んでくれるわ。それに、あなたの体型でもブティックのドレスが入るといいわね」

ポーラはいつもの嫌味な口調でそう言いながら、マネキンの前に立つ私へ近づいてきた。そしてこちらへ向かって歩いてくる店員を指差した。

「どうだ?」

フレドリックが彼女の隣に現れた。

なぜか彼がいるだけで空気が重く感じられる。

「その店員さんにマチルダの担当をお願いしておいたの」

ポーラは満足げに言った。

「イベントの内容も説明しておいたから、どんな服が似合うか分かっているはずよ。じゃあ、私たちは行きましょう」

店員が到着したちょうどその時、あの見ているだけで疲れるカップルは去っていった。

腕を絡ませながら。

まるで理想の恋人同士そのものだった。

「こんにちは! 本日のイベント用のお洋服選びをお手伝いする担当です」

女性店員は明るく微笑んだ。

「リアム様からお話は伺っています。あのお二人、本当にお似合いですよね! ご来店されるたびに見惚れてしまいます」

彼女は目を輝かせながら去っていくポーラとフレドリックを見送った。

私は無理に微笑みを作った。

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